更新情報

●2023年8月の風景 更新
●2023年8月 大物情報アップ
●水沢ライブカメラ
●遠野ライブカメラ


インスタグラム #tonghpoo

My fly fishing manifest

portrait

 譲れない時間について考える。
 フライフィッシング、本、映画、それと家族との時間。これらはその事象そのものを述べているのではない。
 それらを通して感じる心のざわめき、マインドがうねる瞬間について述べている。
 夏の夕暮れ、いつものプールに足を運ぶ。突然、鱒の尾びれが水面をたたき、一方では大物が大きく跳躍する。あわててカディスパターンを結びキャストする。その刹那、自我は昆虫と河川と鱒達の連関の中に溶け込んでいく。この一連の行為の中で過去の全ての出来事が捨象される。
 この瞬間がたまらなく好きである。この瞬間を与えてくれる対象は、今では前述の限られた事象だけとなってしまった。
 それは擬似的達観なのか?収斂なのか?と聞かれれば、即座に「収斂である」と答える。 換言すれば、それら以外のもの全てから逃避してきた結果といえるのかもしれない。
 逃避を非難の対象とする人々が存在するが、私は決してそうは思わない。それは、戸惑いの確認と整理の場なのである。
 純粋に生きることを考え、貫き通そうとする。結局、その行為は理想でしかなく、砂上の楼閣よろしく脆くも崩れ去る。この繰り返しの中で、フライフィッシングは神が与えてくれた極上の時間となっていく。
 ここまでたもちつゞけられた影と光のひとくさりづつ、そのとほりの心象スケッチ。それが自分にとってのフライフィッシングである。
 これだけは決して誰にも譲れない。

insta twitter blogger mail

TOP